高橋泰雄さん(CLCタカハシグループシーエルシータカハシ株式会社代表取締役)

様々な活動を通して交流のある方を紹介で繋ぐ、リレートーク形式のコーナーです。北九州に仕事や生活の拠点をもち活躍している方々から、この街の多彩な魅力を語っていただきます。
第六回 北九州市の良いところ再発見
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  充実した都市機能と豊かな自然が共存暮らしと共に息づいている美しい景観  
 
下関側から見た門司港の景色
 下関側から見た門司港の景色

(Q)-北九州市はどんな街だと思いますか?
  北九州のよいところは、簡単に言うと「都会すぎず田舎すぎず」でしょうね。生活に必要な都市機能を備えている一方で、車で30分も走ればのんびりとした田舎の暮らしがあります。私自身は門司に住んでいるので、海と山両方の自然があって、気分転換がしやすいですね。仕事をしながら生活するには、物価も安く通勤のストレスも少ないのがうれしい。遠方からお客さんが来られたら、まずこの街を見てもらいますね。わざわざ観光地に連れて行く必要はないです。ほとんどの方が「いいとこですね」と、この街をとても気に入ってくれます。もともとアピールできるものがたくさんあったのに、これまではうまく活用できていなかったのでしょう。今では注目度も高く、今後はさらに滞在型の施設にも力を入れるといいと思いますね。

 
  明治40年創業、地域に根ざし再来年で100周年小倉都心部を中心に市内一円快適カーライフ  
 
小倉駅
 小倉駅

(Q)-仕事を通じて、地域性をどう感じますか?
  仕事柄、交通手段はもっぱら車ですが、北九州都市高速を利用すれば市内やその近郊へは30~40分で移動できます。九州の玄関口という地の利もありますし、交通の便の良さを実感しますね。私自身、門司を拠点にした仕事が、2007年には祖父の代から数えて創業100年を迎えることになりますが、この街には100有余年続いている商売は他にもけっこうあるんですよ。特別なことをしてきたつもりはなく、強いて言えば地域に根ざしたきめ細かな接客や事業展開を心掛けているということでしょうか。社内には軟式野球のチームがあるんですが、たんなるサークル活動にとどまらず、常に勝ちにこだわった真剣勝負の姿勢を大切にする。そのことが個人個人にとって、また会社にとってもスキルアップへとつながると考えています。

 
  回遊性を目指す海峡コリドール構想並列ではなく特化させた都市づくり  
 
(Q)-これからの街づくりで大切なことは?

ひびきの ひびきの
 
 学術研究都市

  門司エリアで考えると、対岸の下関市と一緒になって回遊性のある多様なアミューズメントを仕掛けていく必要があると思います。その一つが環境庁の開発許可を取得した『関門海峡ロープーウェイ』で、海峡コリドール構想の要とも言えます。これを起爆剤にさらなる街の魅力づくりをみんなで検討し、市全体としても、観光の街、商業の街、学術の街等々、得意分野に特化した都市づくりを進めていくことが大切でしょう。産学官が連携して研究機関を整えている学術研究都市は、その良い例ですね。最先端技術の集積地はここ、自然を満喫しながら暮らせる街はここ等々、地域の特性を活かして機能を集中させる街づくりが市全体を活性化することにつながっていきます。今、北九州市は着実にその道を歩んでいると思いますね。
※海峡コリドール構想‥‥関門海峡全体をコリドール(回廊)に見立て、人の回遊性を図る。

 
  インタビューを終えて  
 
 穏和な人柄がその語り口にも表れていて、ゆったりとお話ししてくださった橋さん。最後に、市内でもあまり知られていないお気に入りのスポットをいくつか教えていただきました。いずれもなかなか見ごたえのある場所ばかり。ご存じでない方は是非一度足を運んでみてはいかがでしょう。
レポーター/崎間 恵子
 
●部埼(へさき)灯台・僧 清虚(せいきょ)立像
所在地/門司区白野江部埼
交通/西鉄青浜バス停下車徒歩約10分※1日に千隻以上の船が出入りする関門海峡の東の玄関口に位置し、明治5年、九州で3番目、日本で15番目に建設された灯台。その昔、狐崎、念仏崎と呼ばれた航海の難所で、多くの人命を救おうと燈明を炊き続けた僧・清虚の偉業を伝える立像は昭和47年に建立。その姿は今も航海の安全を祈っているようです。
部埼(へさき)灯台
 
僧 清虚(きよきょ)立像
 
●菅生の滝 
所在地/小倉南区道原
交通/西鉄道原バス停下車徒歩約30分※一ノ滝から三ノ滝まで三段に分かれ、一ノ滝が最も高く約30メートル。まるで白銀のような滝に近づくと、真夏でも暑さを忘れるほどの冷気が。春の桜、夏の緑、秋の紅葉など、季節ごとに違った風情が楽しめます。
菅生の滝
 
菅生の滝
 
遠見ケ鼻
 

●遠見ケ鼻
所在地/若松区大字有毛
交通/北九州市営保養センターバス停下車徒歩1分

※白い砂浜、青い松並木が続き、荒波に刻まれた岩礁の眺めが美しいことで人気がある若松北海岸の西方に立地。灯台は波風に浸食された荒々しい岩肌を見せる砂岩丘に立ち、周辺はマリンスポーツのメッカでもあります。

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