スティーブンワイカーさん(ビジネスイクスバンションサービス社代表取締役社長、(株)アウルズ取締役副社長)
木下彰子さん((株)アウルズ代表取締役社長、ビジネスイクスバンションサービス社取締役副社長)

様々な活動を通して交流のある方を紹介で繋ぐ、リレートーク形式のコーナーです。北九州に仕事や生活の拠点をもち活躍している方々から、この街の多彩な魅力を語っていただきます。
第七回 北九州市の良いところ再発見
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  工業都市から国際都市北九州へ環境首都として世界をリード  
 
木下氏
 木下氏

Q.北九州市に来られたきっかけは?
スティーブン「なぜ北九州に来たかということですか?それは、私が妻を愛していたからです。簡単なことですよ(笑)。ここに来たのは今から23年前の1982年。初めてアメリカで彼女に会ったのは1972年ですから、私たちはかれこれ33年の間柄になりますね。この街は彼女のふる里なんです」
Q.23年前と今と比べて、この街は変わりましたか?
スティーブン「来た当時は工業都市という印象が強かったけれど、今はとても国際的な都市になりましたね。多方面で国際化が進んでいますし、環境に関しても力を入れてると思います。20年前は『外人、外人』と小さな子どもから指さされることが多かったんですが、ここ10年、15年はなくなりました」
木下「当時、子ども達から『外人』と言われたら、逆に『あなたたちも外人よ』って、言い返したりしたもんですよ(笑)」
Q.北九州市の国際化とともに歩んでこられた訳ですね?
木下「最初に『国際化』という言葉が使われはじめたのは末吉市長が現職に就かれた頃ですね。でもその当時から、『国際化』という言葉を使うと自ら国際都市ではないことを認めていることになるから、『国際都市北九州』というコンセプトで打ち出さないといけない、と言い続けたのはスティーブンなんです。今では、市長の通訳として一緒に海外に行くと、『世界の環境首都北九州』というのを強烈に感じますね」

 
  ダウンタウンが点在、バランスのとれた街この街の親切な人柄が外国人を受け入れる  
 
スティーブン氏
 スティーブン氏

Q.他の都市と比べて、この街の特長とは?
スティーブン「日本をはじめ世界の他都市と大きく違うところは、ここには主だった町がたくさんあるということです。1963年に5市が合併したため、集約された大きな町ではなく、7~8個の異なるダウンタウンが点在しています。そのため北九州のどこに行っても100万都市という感じはあまりしないですね。世界中のいろいろな都市を知っていますが、あえて言うならテキサス州のヒューストンに似ているかもしれません」
Q.北九州のここが好きというのはありますか?
スティーブン「好きな場所というのではなく、親切で優しくしてくれる人がここにはたくさんいます。私の会社で働いている外国人講師たちは、北九州の人はみんな親切で世話をやいてくれて、心が広いと言っていますよ」
木下「他の都市では受け入れる前にバリアがあるように感じますが、北九州の人は正面から受け止めて、まず『してみたら』て言うんです。人間性があっけらかんとしていて、後で『しまった!』なんてこともありますけどね(笑)。だから、外国人講師だちがこの街は住みやすいと感じるんでしょう」
Q.ビジネスを通じてはいかがですか?
スティーブン「アウルズという会社は行政や経済、学術などいろいろなことに携わっていますから、実際に動き出したり形になる前の情報が入ってきます。例えば環境の問題や新空港など様々です。」
木下「第一線の情報が入ってくるので、この街が今後どういう国際展開をしていくのかと、ワクワクするような場面に立ち会うことができるわけです。そういう関わりがもてるからこそ、なおさらこの街への思い入れが深くなるのかもしれませんね」
スティーブン「仕事をするうえで皆さんとても親切ですし、仕事はやりやすいですね。自分にとってはいろんな意味でバランスのとれた街だと思います」

 
  市立小学校で先進的な英語教育英語力が育む世界平和のこころ  
 
アウルズ
 アウルズ

Q.小学校でも英語教育が始まっているようですが?
スティーブン「北九州市は英語教育に関して最先端をいっていると思いますよ。6年ほど前から小学校3年生から英語教育をはじめています。4年目には市内の全校で実施するようになり、その2/3の89校にアウルズから講師を派遣しています」
木下「この街の特長ともいえる行政主導型で、北九州の子ども達は義務教育を終えるまでに、皆がコンピューターが使え英語が話せる英語教育を受けるというプログラムを作ったんです。子ども達の将来をどう考えて国際教育をするのかという基本を、きちんと教育委員会が理解していなければできないことです」
Q.英語が話せることが国際教育の基本ということですか?
木下「例えば、北九州の子どもがアメリカの子どもと話しをする、あるいは中国の子どもや韓国の子どもとインターネットでコミュニケーションする場合、全部英語なんです。相手がイラクでもサウジアラビアでも。そこでお友達になる。そしたらお友達のいる国とは戦争をしない。それが世界平和へつながっていくんです」
Q.最後に、休日はどのようにお過ごしですか?
木下「我が家はその時々で波があって、映画に行くときは毎週のように映画、ドライブのときは週末ごとにドライブとなるんです」
スティーブン「ドライブは好きですね。若松の北海岸など、北九州のウオーターフロントは美しいですよ」
木下「夏のシーズンは2カ月に3・4回、うちのスタッフを我が家に呼んで何十人単位でバーベキューをします。イベントごとの結束力を高めるためだったり、お疲れさまだったりの意味を込めてね」
スティーブン「10月には年に一度のバケーションをとり、2週間ほどアメリカに帰る予定もあります。それまでは一生懸命働かないといけないですね」

 
  インタビューを終えて  
 
 このシリーズ初の通訳の方を交えてのインタビュー。はじめは緊張しましたが、仕事でもプライベートでも良きパートナーであるお二人のテンポのよいお話しに、時間を忘れてしまうほど楽しいひとときでした。最後に、スティーブンさんお薦めの若松北海岸や、外国からのお客様を案内されるという皿倉山のインフォメーションを添えています。
レポーター/崎間 恵子
 
●(株)アウルズ
所在地/小倉北区浅野3-8-1
業務内容/語学教育、翻訳、通訳、コンサルティング、その他
ホームページ/http://www.owlsone.co.jp
e-mail /owls@owlsone.co.jp※国際社会の中であらゆる形のコミュニケーションをお手伝い。語学生や英語講師の募集もしています。
OWLS Co., Ltd.
 
 
●『奇景絶景の宝庫』
若松北海岸
アクセス/北九州市営岩屋バス停下車徒歩約10分
問い合わせ/北九州市観光課(093)582-2054※白い砂浜と荒波に刻まれた岩礁の眺めが美しいことで人気があり、マリンスポーツや釣り場としてもにぎわっている。灯台がある遠見ケ鼻や千畳敷の奇景が特に有名。
若松北海岸
 
 
皿倉山
 

●『360度の大パノラマ』
皿倉山
アクセス/西鉄帆柱登山口バス停下車徒歩約5分
     JR八幡駅からタクシーで約5分
問い合わせ/帆柱ケーブル(株)(093)671-4761

※皿倉山山頂の標高622m。昼間は関門橋から平尾台、遠賀川まで360度の大パノラマ、夜には北九州市街地の夜景が楽しめます。

関門海峡を見たらここ!
若松屋
汐入の里
営業時間/10:00~16:00
定休日/毎週火曜日
駐車場/あり
場所/若松区安屋3710
電話/093-742-4111
 

平尾台に行ったらこれ!

カルストまんじゅう
ハートロックテラス
場所/皿倉山山頂そば
※10月から来年3月まで、ケーブルカーとリフトは19時まで営業。土日祝日と10月の
金曜日は、21:30までの夜間運行あり(リフトは、ケーブルカーの30分前に運行停止)

 

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