第11回 散策!憩いの紫川 PART 1

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北九州市の顔として

紫川は、小倉南区の福智山を水源とし、全長約22.4km、北九州のど真ん中を流れる二級河川。

夏になれば、水辺で子供たちが遊び、恋人たちがボート遊びをする姿が多く見られる。

また、「わっしょい百万夏まつり」でフィナーレを飾る花火大会を、紫川沿いで見物するのは夏の風物詩となっている。

夏シーズン以外でも、整備された川沿いの遊歩道を歩く多くの市民の姿を見ることができ、紫川は市民の憩いの場として親しまれていることがわかる。

この「市民に親しまれる紫川」の背景には、1987 年に始まった「紫川マイタウン・マイリバー整備事業」がある。

それは、下流部流域を中心に川幅を拡げ、川底を掘り下げ洪水が起きないようにする。華やかな水辺の空間として周辺施設の整備。

そして、紫川10 橋の整備をメインとした「紫川を北九州の顔」とする一大事業であった。

今回、そんな紫川を下流から河口に向けて散策。紫川の魅力を2 回に分けてお届けする。

静かなるスタート

出発地点は、紫川10 橋の中で一番上流に位置する「音の橋(豊後橋)」。

よく見てみると楽器のハープに見えないだろうか?なかなか個性的な橋だ。

進行方向左には北九州都市高速、右手には北九州市の誇る世界のTOTO が見える。

散策当日は、かなり寒い日でもあったので歩いている人の数はまばら。「これが暖かい気候の良い時期であれば、多くの市民が散策しているだろう」と想像しながらスタート。

No.1 音の橋(豊後橋) 1983 年6 月完成 長さ75.7 メートル 幅員16.0 メートル

ほとんど無風なのだが空気が冷たい。しかし日差しがあるので少し暖かくて気持ちがいい。

道路横の歩道は整備され、歩行者の安全を考えてくれている。河川敷も整備され、水面すれすれで歩くのも気持ちがいい。

高低差はあまりないのだが河川敷から見る風景と歩道から見る風景が違って見えるのが面白い。

前方には、歩き始める前からクルクル回る大きなモニュメント「銀河の舟」が見える。

これは「風の橋(中島橋)」のモニュメント。

川の上の何もない空間を走り抜ける自然の風がテーマということだ。このモニュメントがある場所はチョットしたビュースポットで、川の上から周囲を一望でき紫川の美しさを堪能できる。

また、この橋のおかげで菜園場から香春口まで一気に行けるようになったので移動の時間短縮となり、開通当時は大変喜ばれた。

No.2 風の橋( 中島橋) 1992 年7 月完成 長さ82.6 メートル 幅員30.0 メートル

この周辺には特に何かあるという訳でなく、単純に紫川の美しさと雄大さを感じることができる。

進行方向前方には小倉中心部、後方には小倉南区の山々が見える。

風の橋から次の橋までそう距離はない。すでに次の橋が前方に美しいアーチの姿を見せている。

「鉄の橋(紫川橋)」はホワイトベースの美しいアーチ橋の架け橋だ。進行方向左手に行けば、小倉北区役所がある。以前までこの橋は通称「陸軍橋」と呼ばれていた。

太平洋戦争中、現在小倉北区役所のある周辺、地名で言えば、大手町全域と、城内・田町・金田一丁目・原町二丁目及び木町一丁目の一部には、小倉陸軍造兵廠という兵器工場があり、そこの軍用車がこの橋を通っていたことで、このように呼ばれていたと思われるが真実はいかに。

No.3 鉄の橋(紫川橋) 1998 年12 月完成 長さ83.5 メートル 幅員25.0 メートル

集う人たちの声が聞こえてくる

鉄の橋を過ぎると徐々に賑わいが見え、車の量が増えてくる。北九州市の老舗デパートの井筒屋に向かう車達だ。

不況の中、この賑わいを見れば少しは希望が見えてくる。

また、現在ホテルクラウンパレス小倉のある場所には、以前映画館があり賑わいを見せていた。

その劇場は、今では当たり前のシネコンの形態をとった、北九州市内では初めての劇場でもあった。

「シネシティ有楽」皆さんもよく利用されたのではないだろうか。

今でも「タイタニック」公開中の賑わいが思い出される。

さあ、このホテルクラウンパレス小倉の前に架かるのが「太陽の橋(中の橋)」だ。

北九州市のシンボルフラワーである太陽の花「ひまわり」を大胆に歩道に描き、欄干を市を取り囲む山々でイメージ。

歩道には多数のオブジェがあり、歩く人の目を楽しませてくれている。

周辺には勝山公園、市民の台所旦過市場がある。

この太陽の橋は、毎年行われている「わっしょい百万夏まつり」の「オープニングパレード」「夏祭り大集合」「百万踊り」のコース、会場でもあり、市内でも知名度の高い橋として内外の多くの人たちに親しまれている。

No.4 太陽の橋(中の橋) 1992 年5 月完成 長さ79.2 メートル 幅員36.0~43.0 メートル

そんな賑わいの中、ひっそりと「えっこれも紫川10 橋の一つ?」と思わせるのが、この「月の橋(紫川1 号管理橋)」。

紫川沿いの遊歩道をつなぎ、散策をよりスムーズに、楽しくするために架けられた橋だ。

市庁舎と小倉城を一望できるなかなかのビュースポット。月の橋をあなどってはいけない。

No.5 月の橋(紫川1 号管理橋) 2008 年1 月完成 長さ25.0 メートル 幅員5.0 メートル

さて、今回はここまで。続きは次回「散策!憩いの紫川PART2」でお伝えしよう。お楽しみに!

ライター/碇 義彦

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